こんにちは。元地方公務員のキキです。
私は、市職員時代、上司からパワハラを受けてうつで休職した経験があります。
その後、一旦復職したものの、うつが再発し、退職を余儀なくされました。
パワハラによって人生を狂わされたともいえます。
そこで、「あのころ自身を苦しめていたパワハラとは何だったのか」「パワハラを防ぐことはできたのか」を考えるようになりました。
今回は、パワハラ研究の名著・津野香奈美氏の『パワハラ上司を科学する』の中から、パワハラをしやすいといわれる「厳格な親」タイプの上司を紹介します。
パワハラに悩んでいる人や、パワハラを防ぎたい人に届けばうれしいな。
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エゴグラムにおける「厳格な親」とは
エゴグラムは、エリック・バーンというカナダの精神科医が提唱した交流分析をもとに作られた性格診断テストです。
エゴは自我、グラムは図表を意味します。
自分の思考・感情・行動パターンが、親(P)/大人(A)/子ども(C)という3つの自我状態からどう成り立っているかによって、自分自身の状況に気づくことができるというものです。
また、この3つの自我状態は、どの側面が出ているかによって、さらに5つのパターン(CP/NP/A/FC/AC)に分けられます。
そのうちの一つが「厳格な親(CP)」です。
「厳格な親」タイプの特徴
厳格な親(父親)(CP=Critical Parent)タイプの人は、パワハラをする可能性が高いといわれます。
その特徴は、次のとおりです。
親や養育者と同じように、自分や他人に対して厳しく律する
厳格な親タイプの人は、「不正をしてはだめだ」というルールや秩序を守るよう厳しく求める傾向があります。
特に、親から「~しなさい」という駆り立てられるような指示や命令を強く受けて育った人は注意が必要。
指示や命令とは、「完璧であれ」「努力せよ」「強くあれ」「他人を喜ばせよ」「急げ」の5種類のことです。
上司が「厳格な親」だとどうなるか
さて、上司がこの厳格な親タイプだったらどうなるでしょうか。
「完璧であれ」と強く願っている人は、自分はもちろん、部下に対しても完璧を求めるでしょう。
「努力せよ」と思い込んでいる人は、自分を追い込むのが当然だと感じ、部下にも同様の努力を求めるでしょう。
「強くあれ」と思い込んでいる人は、人の弱さを認めず、部下が弱音を吐いたら叱責して追い込むでしょう。
「他人を喜ばせよ」と思っている人は、部下が上司を喜ばせるのは当然であり、できないものは落第者として扱うでしょう。
「急げ」が信条の人は、自分基準のスピードに部下がついてこれないと「のろま!」と罵りいらだちを隠さないでしょう。
私のかつての上司も、上の4つくらいは当てはまる人でした。
本人はなまじ優秀なので、他人の弱さや遅さに我慢できないタイプ。
自分基準でどんどん仕事を増やすため、歴代の部下もどんどん潰れていました。
あなたはこんな上司、我慢できますか?
あなたが上司なら
厳格な親タイプの人は、周りを「できない人」と見下し、自分を優秀だと思う傾向があります。
もしあなたが上司なら、自分自身が周囲に対して「厳格な親」のように接していないか振り返ってみてください。
かつて親からされてきたような「~しなさい」という駆り立てられるような指示や命令を、部下に対して行っていないか省みてください。
そして、人を駆り立てるような指示や命令を出すことを今すぐやめましょう。
上司が「厳格な親」タイプだったときの対策
上で述べたとおり、「厳格な親」タイプの上司は自分でそう気づいて反省することが大切です。
ただし、上司がサイコパシー(いわゆるサイコパス)という性格特性をもつ場合は、「冷淡」かつ「罪悪感をもたない」のがふつうなので、上司自身が気づくことも不可能です。
残念ながら、部下の方から上司の性格を変えることはできません。
もし上司から「厳格な親」タイプで、パワハラを受けている場合は別の対策が必要です。
「今すぐできる対策」「自分でできる対策」「プロに頼む対策」3種類を紹介するね!
こちらが今すぐできる対策です。
パワハラされている証拠を集め、一つ上の上司から注意してもらうよう直訴してください。
また、口頭注意より好ましいのは文書による注意。
「文書で注意してもらう」理由は、口頭だとインパクトが弱く、本人が悪いと思っていないため、忘れてしまうことが多いためです。
私はパワハラを何回か受けましたが、いずれも確かな証拠がありませんでした。
なので表向きは自己都合退職となっています。
今から考えれば、「ボイスレコーダー」を常備していればという後悔でいっぱいです。
証拠を残しておけば、有利に辞められる方法もあったと思います。
ぜひボイスレコーダーの購入をおすすめします。
毎日身につけるから、目立ちにくいペン型か高性能薄型のレコーダーがおすすめ。
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パワハラを受けていると、精神を病み、結局退職することになることもめずらしくありません。
現に私がそうでした。
あのとき、相談できる味方が一人でもいてくれたらどんなに心強かったか。
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どんな対策が有効か、プロフェッショナルにぜひ一度相談してみてください。
弁護士法人ガイア法律事務所
おわりに
いかがだったでしょうか。
パワハラに狂わされた私の人生。
もしあのときに戻れたら、いろいろ有利な対策ができたのかもしれません。
当時は忙しさと自己嫌悪でそれどころではありませんでしたが・・・
タラレバを言ってても仕方ないので、いまは強く前を向いて生きています。
いま現在パワハラと戦ってる方には、ぜひ力になりたいと思っています。
さて、パワハラに関しての書籍や資料は多くありますが、中でも今回取り上げた津野香奈美氏の『パワハラ上司を科学する』はロジカルにパワハラを研究した名著です。
パワハラに悩む方やパワハラ上司になりたくない方は、一読の価値ありです。
こちらもぜひ一度読んでみてね!
参考文献:津野香奈美『パワハラ上司を科学する』2023年、筑摩書房
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