こんにちは、元地方公務員のキキです。
私は、400万を元手に5,000万円まで資産を貯め、アーリーリタイア(FIRE)しました。
現在は株式投資での資産運用やSNS・ブログの執筆をメインで行っています。
最近、「仕事がつらくて仕方ない。公務員の適正がないんじゃないか」という相談が寄せられるようになりました。
そこで今回は、現在の地方自治体の状況をを踏まえつつ、「公務員に向いている人と向いてない人」について分析します。
- 公務員に適正があるか不安な人
- 自分が公務員向きかどうか知りたい人
- 最近の公務員としての働き方に不満がある人
どれかに当てはまる人は、ぜひ読んでみてください。
この記事では公務員=地方自治体職員を想定しているよ。
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地方自治体の現状
あなたが「自分は公務員に向いていないのでは」と不安になったのも無理はありません。
現に私がそうだったので、とてもよくわかります。
私は市職員として20年勤務したOGですが、近年の地方自治体の労働環境は異常だと思っています。
次にその具体的な状況と根拠を述べます。
まずこのグラフをご覧ください。
平成6年を最大として、令和4年まで職員数が15%も削減されています。
人員がどんどん減らされる中、新型コロナのワクチン接種や各種給付金事務など、国からの業務が多く下りてくるようになりました。
またこの間、会計年度職員(パート職員)や再雇用職員への置き換えも進んだため、正職員ひとりあたりの業務や職責は相当に増えました。
一言でいえば、「極端に余裕がない」状況です。
次に、2つのグラフをご覧ください。
これは、一般財団法人地方公務員安全衛生推進協会による、令和5年度の長期病休者の状況調査。
病休者数は右肩上がりとなっており、うちメンタル疾患の割合も過去最大を記録し続けています。
数にして15年前の2倍。
背景には「業務量の増加」「業務の複雑化・多様化」「パワハラ・カスハラの拡大」などが考えられます。
職員数が大幅に減っているのに病休者が著しく増えている、危機的な状況です。
こういった状況で「私は公務員の仕事に向いていない」と落ち込んだり悩んだりしてしまうのも無理はないこと。
現在のの労働環境が異常だということです。
公務員に向いている人
さて、地方公務員の労働環境の一端を踏まえたうえで、「公務員に向いている人」の特徴を分析してみます。
- 我慢強く、使命感が強い人
- 組織内の利害調整に長けている人
- 多少のサービス残業をしても構わない人
- メンタル疾患者や休職者が周りにいても、フォローできる人
- 上司や組織に従順な人
- 休職者の業務をフォローできる人
あなたに当てはまる特徴はありましたか?
ひとつひとつ解説していきます。
地方公務員の仕事は、住民と密接に関わる業務が多いです。
窓口で理不尽なクレームをぶつけられることも珍しくありません。
カスハラに遭っても、基本的にはシャットアウトせずに対応するのが公務員。
相当の我慢強さが必要とされます。
「公のために働く」ことに対して使命感が強い人が公務員に向いているでしょう。
対住民業務以上に多いのが、組織内での調整です。
幹部や上司、他部署の職員などさまざまな関係者と話し、スケジュールや予算の調整を行う。
意外にストレスが溜まるのがこの業務です。
こういった組織内の調整に能力が長けている人は、公務員向きでしょう。
地方公務員は、時間外手当(いわゆる残業代)を満額もらえない場合があります。
なぜなら、公務員の残業代には予算上限があり、予算オーバーするとそこで打ち止めとなるからです。
そもそも残業代は、上司が時間外勤務命令をして、実際に勤務してはじめてもらえるもの。
上司が残業に厳しい人だったり、成果主義寄りの人だったりすると、残業が認められない場合もあります。
そのため、サービス残業が発生しやすいといえます。
よって、多少のサービス残業をしても構わない人が公務員に向いているでしょう。
地方公務員のメンタル疾患・休職者が増えていることは前出のとおりです。
欠員が出ても、フォローできるバイタリティにあふれる人が公務員に向いているといえます。
なぜなら、年度途中の欠員の補充は無く、中途で募集する会計年度職員(パート職員)で補うことがほとんど。
休職者の業務はたいてい、正職員で分担することになるからです。
公務員は当然ながら紀律に厳しく、上司や組織の命令に従わなければなりません。
たとえそれが無茶な業務配分やパワハラじみたものであっても。
今後、自治体の仕事が減ることはないと思われるため、職員個人にはより一層業務がふられると思います。
そんな無茶ぶりにも耐え、上司や組織に従順に従える人こそが重宝されるでしょう。
私はパワハラと過重業務のダブルパンチで休職・退職するはめになったよ。
地方公務員は、給料や身分は保証されており、安定した職業といえます。
そこに絶対の魅力を感じていて「仕事がつらくても生活のために給料さえもらえればいい」と割り切れる人であれば、公務員として長くやっていけるでしょう。
公務員に向いていない人
次に、公務員に向いていない人の特徴を挙げてみます。
- ストレス耐性の低い人
- 細かいことが苦手な人
- サービス残業をしたくない人
- 仕事のミスで個人賠償請求されたくない人
- 上司や組織に意見を言う人
地方公務員の仕事はストレスやプレッシャーだらけです。
窓口や業務での理不尽なクレーム、上司からのパワハラ、庁内の調整や問題処理、トップや議員からの政治案件。
枚挙にいとまがありません。
ストレス耐性の低い人やメンタルを崩しがちな人は、公務員に向いていないといえます。
地方公務員というのは、とにかく細かい決まりごとが多いです。
文章一つをとっても、公文書規定というものがあり、数字の半角全角まで決まっています。
たとえば、「9月25日」の「9」は全角、「25」は半角など。
こんな調子で、ありとあらゆる細かいことを守らなければなりません。
業務内容も同じで、新しい仕事をしようとするたび、手順を一から百まで決める「要領」「要項」というものを作らなければなりません。
こういった細かい仕事が苦手な方は、公務員でいるのは苦しいでしょう。
地方公務員の中には、残業代は「15分単位」とか「30分単位」、ひどい部署になると「夜8時までは残業代はつけない」なんていうところも存在します。
職場の慣習の風土によってさまざまではありますが、異動するうち、そういうおかしな部署に配属される場合があります。
また、公務員の残業代は予算上限があるので、仕事がどんなに増えても打ち止めされる可能性があります。
そういう理不尽な状況になっても「周りの人もそうやってるから仕方ない」「予算がないから仕方ないな」と思える人でないと、公務員は厳しいかもしれません。
近年、業務ミスに対しての公務員への個人賠償請求が相次いでいます。
組織として業務として行い、故意ではないミスをしたにも関わらず、です。
個人としては業務量や内容をコントロールできないのに、組織のミスを押し付けられる。
公務の現場は、こんな異常な風潮になっています。
こういう事態に巻き込まれたくない人は、公務員を離れたほうが無難でしょう。
地方公務員は言うまでもなく、上意下達の組織です。
首長や議員、幹部の決定は絶対であり、逆らうことは許されません。
意見をいうことは自由ですが、十中八九煙たがられ、組織で干されることになります。
特に「業務を減らす」「人員を増やす」などの要望は全く聞き入れられません。
逆に、市民や議会にアピールできるために新しい業務を増やすような意見が喜ばれます。
イエスマンやご機嫌取りになるのがいやな人は、公務員の中で生きていくのは苦しいでしょう。
まとめ:「自分らしく咲ける場所」を探す
いかがでしたか。
最後にもう一度まとめます。
公務員に向いている人
- 我慢強く、使命感が強い人
- 組織内の利害調整に長けている人
- 多少のサービス残業をしても構わない人
- メンタル疾患者や休職者が周りにいても、フォローできる人
- 上司や組織に従順な人
- 休職者の業務をフォローできる人
公務員に向いていない人
- ストレス耐性の低い人
- 細かいことが苦手な人
- サービス残業をしたくない人
- 仕事のミスで個人賠償請求されたくない人
- 上司や組織に意見を言う人
自分らしく咲ける場所
X(旧Twitter)で公務員アカウントを見ていると、組織の理不尽さに苦しんでいる人がたくさんいます。
性格的に「公務員に合わない」人も、近年の労働環境の悪化に苦しんでいる人もいます。
公務員はまじめな人が多く、「置かれた場所で咲きなさい」という言葉を鵜呑みにして、つらくても我慢してしまう傾向があります。
置かれた場所で最善を尽くしても良くならなかったら、我慢する必要はありません。
メンタルを壊したら(あるいは壊す前に)「自分らしく咲ける場所」を探してみてはいかがでしょうか。
早く動けば動くほど、次の場所で活躍できる機会が増えますよ。
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